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病院事業管理者の挨拶

印刷ページを表示する 掲載日:2026年4月1日更新

国東市病院事業管理者兼病院長  野邊 靖基

野邊院長

 

伝統を礎に、地域の生老病死に寄り添う

 霊峰・両子山を北に戴き、東に広がる豊後灘を望む。この風光明媚な国東の地で、国東市民病院は昭和32年の開院以来、約70年にわたり地域の皆様の「生老病死」の傍らに在り続けてまいりました。私が事業管理者兼病院長の重責を担ってから、早いもので8年近くの歳月が流れようとしています。この間、私たちが直面した医療環境の激変は、まさに想像を絶するものでした。加速する少子高齢化、深刻な人口減少、医療・介護制度の抜本的な変革、そして新たな地域医療構想。これらに加え、未曾有のパンデミックや物価高騰など、地方の中小病院を取り巻く荒波は今なお引きも切りません。

「責任」を矜持とし、「智慧」を組織の力に

 混迷を極める現代(VUCAの時代)にあって、私は就任時に掲げた「マネジメントの父」ピーター・ドラッカーの至言を、今改めて強く噛み締めています。「CEOは、権力ではなく責任を中心に考えるべきである」 単に病院という組織を守ることだけではなく、この国東の地で、住民の皆様が最期まで安心して暮らし続けられる「地域包括ケアの砦」を死守し、次世代へと繋ぐことこそが、私の責任であると捉えています。では、その責任を果たすべく、組織はいかにあるべきか。明治天皇や徳川家康公も座右の書とした、唐の太宗・李世民による名君の知恵を編纂した『貞観政要』に、その指針が見出されます。古の帝王学が教えるのは、リーダーとは私欲を排し、謙虚に自らを律する存在であるべきということ。そして、組織の力とは、個々の専門性が「適材適所」に配置され、一つの機能として調和した時にこそ最大化されるということです。私は一人の人間として常に襟を正し、職員一人ひとりがその志と専門性を最大限に発揮できる環境を整えることに、全力を注ぐ所存です。

誠実に、情熱を持って未来を切り拓く

 国東市民病院はこれからも、時代の要請に応じた「柔軟な変化(Change)」を恐れません。質の高い医療の継続、地域包括ケアの深化、誠実な病院運営。これらの難題に対し、不退転の決意で取り組んでまいります。しかし、医療は病院のみで完結するものではありません。市民の皆様の深いご理解と、医師会、大学、連携医療・介護機関、そして福祉・行政関係の皆様との強固な信頼関係があって初めて、命の絆を繋ぐことができます。

「この町にこの病院があってよかった」 そう心から感じていただける病院であり続けるために、私たち職員一同は、これからも歩みを止めることなく、誠実に、そして情熱を持って地域医療の未来を切り拓いてまいります。今後とも、皆様の温かいご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。